
就職したばかりの頃、仕事中はデスクごしの会話や指導が基本だったせいか特に避けられることもなかったのですが、ランチの時間は徹底的に避けられるようになりました。
先輩女子から先に食堂に行って席を取るように言われるのですが、どの席をとっても「こんな場所は気に入らない」とかわざと気が付かないフリをされたりしてそばに寄せ付けないようにするのです。食堂でひとりポツンと過ごすのはとても惨めで泣いてしまいそうでした。
ある日、見かねた上司が先輩にやんわり注意をしてくれたのですが、それが面白くなかったのか「だってあの子、口臭いんだもの!」と大き目の声でいったのが聞こえてしまって、恥ずかしくていたたまれない気持ちで涙がとまりませんでした。
いじめられないために口臭対策をして失敗した方法
一人暮らしで親しい人もいないところでの就職だったので、どんなふうに臭うのか聞ける相手がいませんでした。歯磨きはしっかりとしているつもりだったので、まずはそれまで吸っていたタバコをやめてみました。
しかしヤニくささはなくなったもののまだ駄目。胃が悪いと口臭がすると聞いたことがありますが胃は丈夫なはず。ストレス性の胃痛もないけれど就職したばかりだし、慣れない環境のせいかと思いスポーツや友人と電話でのおしゃべりで気をまぎらわせても駄目。
頻繁にマウスウオッシュで口をすすいでみても何だか根本的に違うみたいだし…。食べるものに関しても肉や甘い物など避けて野菜を中心にしてみたりしましたが、今ひとつ効果が感じられませんでした。
口臭の原因は歯周病予備軍!歯列矯正と歯磨き指導を受けることに
自分で考えることができることは全て試してみたつもりですが、鏡で口の中を眺めてみるとどうも歯茎の色が悪いような気がしてきました。ぶよぶよした感じはないので、いわゆる「歯槽膿漏」ではないと思うけれども一度「歯医者」に行ってみようと思いました。
結果、歯槽膿漏ではないけれども「歯周病」予備軍といいますか歯磨きの仕方が全くなっていないという指摘を受けました。歯並びも悪かったため、思い切って歯列矯正と歯磨き指導に通うことにしました。
歯列矯正は時間がかかりますが、口中に関心を持つことで随分と口臭もなくなってきたように思います。うわべ的な対処よりも根本的な対処が肝心なのだとつくづく思い知らされました。プロに相談することが何よりも早道だったということです。
口臭によるイジメがなくなり、人間関係が円滑になった
慣れない環境で、厳しい先輩に怯える(今にしてみれば一種のイジメかもしれない)日々はなくなりました。話しかけることに躊躇することがなくなってきたので、笑って接することにより人間関係が円滑になり、仕事の進行も良くなってきたと思います。
ひとりでいることが嫌だというわけではないけれども、あからさまに仲間外れにされて孤立しているのはつらいことですからその点に関しては本当にほっとしました。それと同時に、私自身が知らず知らずのうちに他の人に対して不快な思いをさせていたのだということに気付くこともできました。
「口、臭いよ」ということは言う方も言われる方もかなり覚悟のいる話なので、逆の立場になった時には相手を傷つけないようにと思います。
口臭のせいでイジメにあってしまった方へ
口臭には必ず原因があります。単にケアの不足なのか、あるいは病気が潜んでいる為なのか判断がつきにくい場合もあるでしょう。
しかも自分の口臭というのは自分では気づき難いものです。他人のリアクションを見てもしかして…と感じたら迷わず聞いて改善する努力をしましょう。ほっておくと人間関係に支障をきたすこともあるのです。
口臭の原因がわかれば必ず対処はできるのですから、自分のためにも、周りの人のためにもまずは関心をもつことから始めましょう。